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カテゴリー別アーカイブ: 日記

天井を見上げても、きっと気づかない。だからこそ大切にしたい大工の仕事

家が完成したあと、何気なく天井を見上げることはあっても、

「この板は、どうやって貼られたんだろう」

と考えることは、あまりないかもしれません。

今回施工したのは、杉の無垢材を使った天井です。

一本一本違う木目。

少しずつ違う色合い。

自然の木だからこそ生まれる表情を見ながら、一枚ずつ天井に貼っていきます。

一本一本違う杉の表情。無垢材だからこそ生まれる天井です。

でも今回、見ていただきたいのは杉板だけではありません。

天井を見ると、途中に四角い開口があります。

「これは何だろう?」

と思われる方もいるかもしれません。

実はこれ、冷暖房の風を各部屋へ送るための吹き出し口です。

杉板の天井に設けた四角い開口。ここが冷暖房の吹き出し口になります。

エアコンを各部屋に付けないという考え方

この家では、小屋裏に設置するエアコンからダクトを通し、各部屋へ冷暖房の風を送る計画になっています。

つまり、各部屋にエアコンを何台も設置するのではなく、家全体をひとつの空間として考える冷暖房の仕組みです。

では、なぜそんなことができるのか。

その考え方を支えているひとつが、以前ご紹介したデコスドライ工法による断熱施工です。

断熱性能をしっかり考え、外の暑さや寒さの影響を受けにくい家をつくる。

その上で必要な冷暖房能力を計算し、小屋裏のエアコンから各部屋へ空気を送ります。

「暑くなったら大きなエアコンを付ければいい」

ではなく、

そもそも外の暑さや寒さの影響を受けにくい家をつくる。

家づくりでは、この考え方がとても大切だと思います。

杉板を貼る前の天井。完成すると見えなくなる場所に、家の快適さを支える仕組みがあります。

四角い箱も、現場でつくっています

こちらは吹き出し口になるための箱です。

ダクトを接続するための吹き出し口。天井の納まりに合わせて製作しています。

丸く開けた穴にはダクトを接続。

そこから冷暖房の風を各部屋へ送ります。

そして、この箱を天井下地の段階で取り付けておきます。

天井を貼る前に吹き出し口の位置と納まりを確認。後からでは見えなくなる大切な工程です。

杉板を貼ってから考えるのではありません。

天井下地の段階で位置を決め、ダクトの接続や杉板の割り付け、その後の仕上がりまで考えて施工していきます。

完成すると見えるのは、小さな吹き出し口だけ。

でも、その小さな開口ひとつにも、下地の段階からの準備と納まりがあります。

見た目の先にある「暮らし」まで考える

杉板の天井を見れば、

「木の天井、きれいだな」

と思っていただけるかもしれません。

もちろん、それも大切です。

ただ僕たちがつくっているのは、天井だけではありません。

その家で、夏をどう過ごすのか。

冬をどう過ごすのか。

毎日の暮らしが少しでも快適になるにはどうすればいいのか。

見える仕上がりと、見えなくなる仕組み。

その両方を考えながら、一つひとつ施工しています。

完成したら見えなくなる仕事だからこそ、こうして現場の途中も残していきたいと思います。

家は、完成した姿だけでは分からないことがたくさんあります。

新杢創は、その「見えなくなる部分」も大切にしています。

新杢創

福岡県八女郡広川町を中心に、八女市・久留米市・鳥栖市周辺で、住宅リフォーム・リノベーション・木を活かした住まいづくりを行っています。

お家のお困りごとや、木を取り入れたリフォームなど、お気軽にご相談ください。

軒裏に杉板を。無垢材の表情と、屋根の通気まで考えた軒天施工

目透かし杉板の木目が美しく見える軒天仕上げ。軒先換気もきれいに納めています。

銀色の部材が軒先換気です。屋根の中にこもる熱や湿気を逃がすため、見えない部分の空気の流れも考えて施工しています。

杉板を貼る前の軒天部分。ここから一枚ずつ通りを見ながら施工していきます。

無垢の杉板を使うことで、軒裏にも自然な温かみが生まれます。

今日は、軒裏に目透かし杉板を施工しました。
私たち大工は、この軒裏部分のことを「軒天」と呼びます。

最近の住宅では、軒天に杉板を貼る仕上げは少なくなってきました。
一般的な軒天材で仕上げることも多いですが、無垢の杉板を使うと、軒下の雰囲気が大きく変わります。

木目の表情や、自然な温かみ。
ふと軒下を見上げた時に、やわらかく落ち着いた印象を感じられるのは、無垢材ならではの良さです。

今回使用した杉板は、もともと目透かし加工がされた材料です。
ただ、加工済みの板だからといって、そのまま何も考えずに貼ればいいわけではありません。

杉板は無垢材なので、湿気を吸ったり、乾燥したりすることで、わずかに伸び縮みすることがあります。
その動きを考えずに施工してしまうと、後から板が膨らんだり、浮きの原因になることもあります。

そのため今回は、一枚一枚スペーサーを挟みながら、板の通りや隙間を確認して施工しました。
見た目にはすっときれいに納まっているように見えますが、実際には一枚ずつ状態を見ながら進める、とても手間のかかる作業です。

既製の目透かし板を使っていても、最後の仕上がりを左右するのは、現場での大工の知恵と勘、そして手間のかけ方です。
木の性質を理解しているからこそ、先のことまで考えた施工ができます。

また、軒先に見えている銀色の部材は「軒先換気」です。
これは、板金屋根と屋根裏断熱の間にある空気層の熱や湿気を逃がすための部材です。

屋根断熱では、断熱材の外側に空気の通り道を確保することが大切だとされています。
ただ隙間があるだけではなく、空気が入り、流れ、外へ抜けていくことで、屋根まわりの熱や湿気を逃がす役割があります。参考:⁠城東テクノ「屋根通気とは」

今回の施工でも、目に見える杉板の仕上がりだけでなく、屋根の中で空気がきちんと動くことまで考えて納めています。

家づくりは、完成すると見えにくくなる部分にも、たくさんの考え方や工夫が詰まっています。
ただ板を貼るのではなく、木の動き、空気の流れ、仕上がりの美しさまで考えて納める。

そうした小さな積み重ねが、長く安心して暮らせる住まいにつながると考えています。

新杢創では、無垢材の良さを活かしながら、見た目だけでなく、住まいの性能や耐久性まで考えた施工を大切にしています。

勾配天井に合わせた埋め込み照明の下地施工|完成後に差が出る見えない仕事

勾配天井に合わせて、埋め込み照明用の下地を組んでいます。完成後の光の見え方を考えながら施工します。

照明がきれいに納まるよう、下地の形や寸法を確認。仕上がると見えなくなる大切な部分です。

天井の角度に合わせて、照明まわりの納まりを調整しています。勾配天井ならではの施工ポイントです。

下地の通りやバランスを確認しながら、完成後にすっきり見えるよう丁寧に進めています。

勾配天井に合わせた埋め込み照明の下地施工

今回は、勾配天井に埋め込み照明を設置するための下地づくりを行いました。

写真を見ると、天井いっぱいに木の下地が組まれているのが分かると思います。
完成してしまうと隠れて見えなくなる部分ですが、実はこの段階がとても大切です。

照明は、ただ天井に取り付ければいいというものではありません。
特に今回のような勾配天井の場合、天井の角度、照明の位置、光の広がり方、仕上がった時の見え方まで考えながら施工していきます。

勾配天井は空間に広がりが出て、開放感のある仕上がりになります。
その一方で、照明の位置や角度を間違えると、光が届きにくい場所ができたり、見た目のバランスが悪くなったりすることもあります。

だからこそ、仕上げ材を張る前の段階で、照明がきれいに納まるように下地を組み、配線の位置や器具の納まりを確認しながら進めていきます。

今回も、天井の勾配に合わせて埋め込み照明が自然に見えるよう、下地の高さや通りを確認しながら施工しました。
完成後には見えなくなる部分ですが、こうした見えない部分の積み重ねが、仕上がりの美しさや暮らしやすさにつながります。

家づくりやリフォームでは、完成した見た目ももちろん大切です。
でも、その見た目をきれいに仕上げるためには、途中の段階でどれだけ丁寧に考えて施工しているかがとても重要です。

「明るくしたい」
「開放感のある天井にしたい」
「照明をすっきり見せたい」
「木の雰囲気を活かした空間にしたい」

そういったご要望に対して、ただ形にするだけではなく、完成後の暮らしを想像しながら、一つひとつ納まりを考えて施工しています。

新杢創では、こうした見えなくなる部分も大切にしながら、住む方にとって心地よい空間づくりを行っています。

広川町・八女市・久留米市周辺で、リフォームや内装工事、天井まわりの施工、木を活かした空間づくりをお考えの方は、お気軽にご相談ください。

窓まわりの隙間にも断熱材を。見えない部分まで丁寧に仕上げる家づくり

新聞紙をリサイクルして作られたセルロースファイバー断熱材「デコスファイバー」。断熱・調湿・吸音に優れた、環境にもやさしい断熱材です。

窓枠と柱の間にできる小さな隙間にも、専用断熱材をしっかり充填。見えなくなる部分こそ、丁寧な施工を大切にしています。

窓まわりの小さな隙間にも、きちんと断熱材を入れています

家づくりやリフォームで大切なのは、完成した時に見える部分だけではありません。
実は、壁の中や窓まわりなど、完成すると見えなくなる部分にこそ、住み心地を左右する大事な工程があります。

今回は、窓枠を取り付けたあとに、柱と窓枠の間へ**デコスドライ工法専用断熱材「デコスファイバー」**を隙間なく詰めていきました。

デコスファイバーは、新聞紙をリサイクルして作られたセルロースファイバー断熱材です。
断熱性だけでなく、調湿性や吸音性にも優れており、冬は暖かく、夏は涼しい室内環境づくりを支えてくれる材料です。

特に窓まわりは、外気の影響を受けやすい場所です。
どれだけ良いサッシを入れても、窓枠と柱の間にわずかな隙間が残っていると、そこから外の熱や冷気が伝わりやすくなってしまいます。

だからこそ、こうした細かな部分にも専用の断熱材をしっかり詰めて、熱の通り道をできるだけ少なくしていきます。

見た目には分かりにくい作業ですが、こういうひと手間が、
「なんとなく寒い」
「窓まわりが冷える」
「冷暖房の効きが悪い」
といった暮らしの小さな不満を減らすことにつながります。

新杢創では、仕上がってしまえば見えなくなる部分も、住む人のことを考えて丁寧に施工しています。
木枠の納まり、断熱材の入れ方、隙間の処理。
一つひとつは小さな作業でも、積み重なることで家の快適さは大きく変わります。

お客様に長く心地よく暮らしていただけるよう、これからも見えない部分まで大切にした家づくりを行っていきます。

毎日目にする窓まわりだから。幅はぎ材でつくる木のサッシ枠

鉋を使い、木の表面を少しずつ調整。手で触れたときの滑らかさまで確認しながら仕上げます。

幅はぎ材を現場の寸法に合わせて加工。既製品ではなく、一つひとつ手を加えてサッシ枠をつくります。

サッシアングルの形状に合わせて木枠を加工。表面に段差が出ないよう、同ツラで納めるためのひと手間です。

サッシアングルと木枠がきれいに揃うよう、細部まで調整。完成後の見た目を左右する大切な部分です。

  1. 幅はぎ材で製作した木製サッシ枠。窓まわりに木の温かさと、すっきりとした納まりが生まれました。

    家づくりの中で、サッシ枠はあまり目立つ部分ではありません。

完成した室内を見たときに、

「窓まわりがきれい」
「木の雰囲気が落ち着く」

と感じても、どのように作られているのかまで意識することは、ほとんどないと思います。

しかし、毎日目にする場所だからこそ、材料の選び方や細かな納まりによって、空間全体の印象は大きく変わります。

今回は、幅はぎ材を加工してサッシ枠を製作しました。

今回は、既製品ではなく幅はぎ材を加工

現在の住宅では、MDFを基材とした既製品のサッシ枠も多く使用されています。

既製品には、寸法が安定していることや、施工しやすいことなどの良さがあります。

その一方で、今回は窓まわりにも自然な木の質感を出したかったため、木をつなぎ合わせて一枚の板にした幅はぎ材を使用しました。

木目や色合いには一枚一枚違いがあり、同じものはありません。

窓から入る光によって木目の見え方が変わり、時間がたつにつれて少しずつ風合いが増していく。

それも、本物の木を使う魅力の一つです。

見た目をすっきりさせる「アングルサクリ」

今回、特にこだわったのが、サッシアングルと木枠の納まりです。

そのまま木枠を取り付けると、サッシのアングルと木枠との間に段差ができてしまいます。

そこで、木枠の裏側をアングルの形状に合わせて削る、
**「アングルサクリ」**という加工を行いました。

この加工によって、サッシアングルと木枠の表面が同じ高さ、いわゆる同ツラになるように納めています。

完成してしまえば、何気なく見える部分です。

ですが、段差を少なくして線をきれいに通すことで、窓まわりがすっきりと見え、木枠そのものの美しさも引き立ちます。

現場に合わせて、少しずつ削りながら調整

木は、工業製品とは違い、一枚ごとに木目や硬さ、わずかな反りがあります。

サッシの寸法や現場の状態を確認しながら加工し、取り付けたあとも鉋を使って少しずつ調整していきます。

削りすぎれば元には戻せません。

そのため、何度も確認しながら、木枠とサッシがきれいに納まる位置まで仕上げていきます。

写真に写っている鉋くずは、その調整を重ねた跡です。

機械で加工するだけではなく、最後は手で触り、目で見て、違和感がないところまで整える。

こうした工程も、大工が現場でつくる木枠ならではだと思います。

何気なく目に入る場所だから、丁寧につくる

サッシ枠は、家の主役になる部分ではないかもしれません。

それでも、窓を開けるとき、外を眺めるとき、部屋の中で過ごすときに、毎日自然と目に入ります。

だからこそ新杢創では、完成後には見えにくくなる加工や、数ミリの段差にも手を抜かず、丁寧に仕上げることを大切にしています。

「ただ取り付ける」のではなく、
その家、その窓、その材料に合わせてつくる。

暮らしの中でふと目にしたときに、木の温かさを感じてもらえるような仕事を、これからも積み重ねていきたいと思います。

福岡県八女郡広川町を中心に、八女市・久留米市・筑後市周辺で、住宅リフォームやリノベーション、店舗改修、木を使った造作工事を行っています。

窓まわりの造作や無垢材を取り入れた住まいづくりについても、お気軽にご相談ください。

見た目だけでは分からない、大工のひと手間。出幅600mm・全長7,280mmの庇を造作しました

今回は、建物の外部に**出幅600mm、全長7,280mmの庇(ひさし)**を造作しました。

庇は、雨や強い日差しが建物に直接当たるのを和らげるだけでなく、外観の印象を大きく左右する部分でもあります。

長さが7mを超える庇になるため、全体がまっすぐ通るように寸法や高さを確認しながら、下地から一つひとつ組み上げていきました。

現場に合わせて加工した、庇の下地

今回の庇は、既製品を取り付けるのではなく、建物の形状に合わせて木材を加工し、現場で造作しています。

作業場で必要な部材を加工し、現場では庇の出幅や勾配、下地の位置を確認しながら組み立てました。

完成すると隠れてしまう部分ですが、庇を長くきれいに保つためには、この下地づくりがとても重要です。

一本一本の位置を揃えながら組むことで、全長7,280mmの庇を、すっきりとした一本のラインに仕上げています。

鼻隠しには無垢材を使用

庇の先端部分に取り付ける「鼻隠し」には、無垢材を使用しました。

無垢材ならではの木目や表情が、建物の外観に自然な温かみを加えてくれます。

木は一本ごとに木目や節の位置が異なります。そのため、仕上がったときの見え方を考えながら材料を選び、木目の流れを確認して取り付けています。

ただ取り付けるだけではなく、建物全体を見たときに美しく納まるように考えることも、大工の大切な仕事です。

軒天材を「突き付け」で納めない理由

今回、特にこだわったのが、軒天に使用するケイカル板の納め方です。

一般的に、ケイカル板を破風板や鼻隠し板へ直接突き付けて納める方法もあります。しかし、突き付けだけでは、施工時のわずかな誤差や材料の動きによって、端部に隙間が見えやすくなることがあります。

そこで今回は、破風板と鼻隠し板にあらかじめ**「サクリ」と呼ばれる溝加工**を施しました。

その溝の中へケイカル板を差し込むように納めることで、板の端部が表から見えにくくなり、隙間のない、すっきりとした仕上がりになります。

完成後にはほとんど気づかれない部分ですが、このひと手間が、仕上がりの美しさや納まりの良さにつながります。

完成すると見えなくなるところこそ、丁寧に

建物づくりでは、完成すると隠れてしまう部分がたくさんあります。

今回の庇も、下地の組み方やサクリ加工は、完成後にはほとんど見えなくなります。

しかし、見えなくなるからこそ手を抜かず、数年後も違和感のない仕上がりを目指して施工することが大切だと考えています。

既製品では対応しにくい寸法や形状でも、現場を確認し、木材を加工することで、その建物に合ったものをつくることができます。

新杢創では、住宅のリフォームや修繕、無垢材を使った造作工事、店舗改修など、住まいに関するさまざまなご相談に対応しています。

広川町・八女市・久留米市周辺で、庇の新設や修理、木部の傷みなどが気になる方は、お気軽にご相談ください。

出幅600mm、全長7,280mmの庇を現場に合わせて造作しました。

部材を加工。ケイカル板をきれいに納めるため、木材にサクリを入れていきます。

全長7mを超える庇をしっかり支えられるよう、下地を一本ずつ組み上げました。

完成後には隠れる下地部分も、間隔や通りを確認しながら丁寧に施工します。

鼻隠しには無垢材を使用。自然な木目が外観のアクセントになります。

下地の上に面材を施工し、次の防水・仕上げ工程へ進みます。

完成すると見えなくなる場所に、家づくりの本気が表れます|耐力面材モイスTMの施工

完成すると見えなくなる場所に、家づくりの本気が表れます。

家づくりというと、床や壁紙、キッチン、外壁の色など、完成したときに目に見える部分へ意識が向きやすいものです。

もちろん、デザインや使いやすさも大切です。

しかし、家族が長く安心して暮らせる住まいをつくるためには、完成後には見えなくなる部分も同じくらい大切です。

今回の現場では、建物の外周部に耐力面材の**「モイスTM」**を施工しています。

建物を外側から支える「モイスTM」

モイスTMは、柱や梁などの構造材に張り、地震の揺れや台風による風圧などの力を、壁全体で受け止めるための耐力面材です。

天然素材を主成分とした無機系の材料で、火に強く、木のような粘り強さを備えているのが特徴です。また、湿気を外へ逃がしやすい透湿性があり、壁の中の結露を抑えることにもつながります。 

このモイスTMの外側には、透湿防水シートや通気層などを施工し、その上から外壁材で仕上げていきます。

そのため、建物が完成するとモイスTMそのものは見えなくなります。

良い材料を使うだけでは、良い家にはなりません

耐力面材は、ただ壁に張ればよいわけではありません。

面材の継ぎ目、釘の種類、釘を打つ位置や間隔など、定められた施工方法を守ることで、初めて本来の性能を発揮します。

少しの打ち忘れや間隔の違いでも、壁の強さに関わる可能性があります。

だからこそ、一枚ずつ納まりを確認しながら、丁寧に施工していきます。

完成後には隠れてしまう場所なので、お客様が毎日目にすることはありません。

それでも手を抜かない。

むしろ、見えなくなる場所だからこそ、きちんと施工する。

それが、住まいをつくる職人として大切にしていることです。

写真に残して、お客様にも分かる家づくりを

工事中の状態は、完成してから確認することが難しくなります。

そのため新杢創では、施工中の様子をできる限り写真に残し、

  • どのような材料を使用したのか
  • どのように施工したのか
  • 完成後に見えなくなる部分がどうなっているのか

を、お客様にも分かりやすくお伝えしたいと考えています。

専門的なことをすべて理解していただく必要はありません。

ただ、自分たちがこれから暮らす家が、どのようにつくられているのかを知ることで、少しでも安心していただけたらと思います。

目立たない仕事の積み重ねが、安心につながる

家は、完成した日が終わりではありません。

そこから何年、何十年と、ご家族の暮らしを支えていくものです。

地震や台風が来たときも、暑い日も寒い日も、住まいの中で安心して過ごせるように。

見た目の美しさだけでなく、その内側にある構造や下地まで、責任を持って施工することが大切だと考えています。

派手ではなく、完成すると見えなくなる仕事。

しかし、その一つひとつの積み重ねが、安心して長く暮らせる住まいにつながります。

新杢創は、これからも職人の目と手で確認しながら、目に見えるところも、見えなくなるところも、丁寧な家づくりを続けていきます。

八女郡広川町を中心に、八女市・久留米市周辺で、住宅リフォームやリノベーション、住まいのお困りごとに対応しています。

小さな修繕から内装・外装工事まで、まずはお気軽にご相談ください。福岡県八女郡広川町周辺の住宅工事で耐力面材モイスTMを施工している様子

新聞紙から生まれた断熱材「デコス」とは?屋根に240mm施工する理由

家づくりでは、床や壁、天井など、完成したあとに見える部分へ目が行きがちです。

しかし、住み始めてからの暑さや寒さ、結露、雨音などに大きく関わるのは、完成後には見えなくなる断熱部分です。

今回の現場では、屋根部分にセルロースファイバー断熱材の
**「デコスファイバー」**が施工されています。

写真に写っている灰色の綿のようなものがデコスです。

今回は、垂木の下端から約240mmの厚さで、屋根面にしっかりと充填されています。

デコスとは、新聞紙を再利用した断熱材です

デコスファイバーは、新聞紙などの古紙を再利用して作られた、木質繊維系の断熱材です。

原材料の約80%に新聞紙が使われており、その新聞紙は、もともと木の繊維から作られています。

細かくほぐした繊維が複雑に絡み合い、その中にたくさんの空気を含むことで、熱を伝えにくくする仕組みです。

単に廃材を再利用した材料というだけではなく、

  • 断熱性
  • 調湿性
  • 吸音性
  • 難燃性
  • はっ水性

など、住まいの快適性を支えるさまざまな特徴があります。 

屋根に240mmの厚さで施工しています

今回の現場では、屋根部分にデコスを約240mm施工しています。

屋根は、夏場に強い日差しを直接受けるため、住宅の中でも特に熱の影響を受けやすい場所です。

夏の昼間に熱くなった屋根から室内へ熱が伝わると、

「2階が暑くて眠れない」
「エアコンをつけてもなかなか冷えない」
「夕方になっても部屋が暑い」

といった原因になることがあります。

そのため、屋根部分に必要な断熱厚を確保し、熱の移動をできるだけ抑えることが大切です。

デコスには熱を蓄え、室内側へ熱が伝わる時間を遅らせる性質もあります。デコスの資料でも、240mm厚で施工した場合の夏場の熱移動について検証されています。 

ただし、断熱材は厚ければ厚いほどよいという単純なものではありません。

建物の設計や地域、屋根の形状、通気層、気密、防湿などを含めて、建物全体で考える必要があります。

すき間なく充填できるのがデコスの強み

断熱材は、材料自体の性能だけではなく、どのように施工されているかが非常に重要です。

どれほど高性能な断熱材でも、柱や垂木の周りにすき間ができてしまうと、その部分から熱が逃げたり、外の熱が入ったりします。

デコスドライ工法では、綿状のセルロースファイバーを専用の機械で吹き込みます。

そのため、

  • 垂木の間
  • 柱や間柱の周囲
  • 配線の周辺
  • 金物の周辺
  • 手の届きにくい細かな部分

にも充填しやすいのが特徴です。

また、水や接着剤を使わず、決められた密度で吹き込むことで、施工後の沈下やすき間の発生を抑えます。 

今回の写真は、シートを一部めくって、内部の施工状態を確認したところです。

表面だけではなく、中までしっかりとデコスが詰まっていることが確認できます。

湿気を吸ったり吐いたりする調湿性

デコスの特徴の一つが、木質繊維が持つ吸放湿性です。

室内や壁の中の湿度が高いときには湿気を吸い、乾燥したときには湿気を放出します。

日本は梅雨や夏場の湿度が高く、冬場は暖房によって室内が乾燥しやすい気候です。

そのような湿度の変化を和らげてくれることが、デコスの良さの一つです。 

ただし、デコスを入れるだけで結露が完全になくなるわけではありません。

屋根や外壁の通気層、換気、気密、防水、防湿など、住宅全体を正しく設計・施工することが重要です。

雨音や外からの音を和らげる吸音性

セルロースファイバーは、太さや長さの異なる繊維が複雑に絡み合っています。

この繊維の層が音の振動を吸収するため、吸音材としての働きも期待できます。

屋根に施工することで、

  • 強い雨が屋根に当たる音
  • 外から入ってくる車や人の音
  • 室内から外へ漏れる生活音

などを和らげる効果が期待できます。 

断熱材というと、暑さや寒さだけを防ぐ材料と思われがちですが、デコスは音の面でも住まいの快適性を支えてくれます。

新聞紙なのに燃えやすくないの?

「新聞紙からできているなら、火に弱いのでは?」

と心配される方もいると思います。

デコスファイバーには、断熱材として使用できるよう、難燃性などを持たせるための処理が施されています。

デコスの公式資料では、燃焼実験や防火性能、はっ水性能などの確認も行われています。 

新聞紙をそのまま壁の中に入れているわけではなく、住宅用断熱材として加工された製品です。

身近な新聞紙を住まいへ再利用

デコスは、役目を終えた新聞紙を回収し、住宅の断熱材として再利用しています。

資源を一度使って捨てるのではなく、別の形で住宅に活かす材料です。

石油を主原料とした断熱材とは異なり、木質繊維を活用していることもデコスの特徴です。

断熱性能だけでなく、環境への負担や、材料が作られる過程まで考えて選べる断熱材の一つです。 

完成すると見えなくなる部分こそ大切に

今回ご紹介した断熱材は、工事が進むと天井や壁の中に隠れ、見えなくなります。

しかし、その見えなくなる部分が、住み始めてからの快適さや建物の耐久性に関わります。

新杢創では、見た目の仕上がりだけではなく、

  • 断熱材の厚み
  • すき間なく施工されているか
  • 下地の状態
  • 屋根や壁の通気
  • 完成後に隠れる部分の納まり

まで、現場で一つずつ確認しながら工事を進めています。

家は、完成したときだけきれいであればよいものではありません。

10年後、20年後も安心して暮らせるように、見えない部分まで丁寧に施工することが大切だと考えています。

広川町、八女市、久留米市、筑後市周辺で、

「夏の2階がとにかく暑い」
「冬になると家の中が寒い」
「結露や湿気が気になる」
「断熱リフォームを検討している」
「地元の大工に家を見てもらいたい」

といったお悩みがありましたら、新杢創へお気軽にご相談ください。

新築・リフォーム・リノベーションから、小さな住まいのお困りごとまで対応しています。

 

新杢創のホームページを開設しました。


はじめまして。
福岡県八女郡広川町を拠点に、住宅のリフォームやリノベーション、木工事などを行っている「新杢創(しんもくそう)」です。
このたび、新杢創のホームページを開設いたしました。
数あるホームページの中から、こちらをご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、実際の施工事例や現場での仕事、住まいに関するお役立ち情報などを、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
暮らしに寄り添う、地域の大工として
新杢創は、広川町を中心に、八女市・筑後市・久留米市などの地域で、住まいに関するさまざまな工事を行っています。
床や壁、天井の張り替えをはじめ、和室から洋室へのリフォーム、収納の増設、水回りの改修、店舗の内装工事など、ご相談内容はさまざまです。
また、建具の調整や床のきしみ、傷んだ部分の補修など、小さな工事にも対応しています。
住まいのことで気になることがあっても、
「どこに頼めばよいか分からない」
「こんな小さなことを相談してもよいのだろうか」
と、迷われる方も多いと思います。
そのようなときに、気軽に相談できる地域の大工でありたいと考えています。
今あるものを大切にした住まいづくり
リフォームでは、すべてを新しくすることだけが正解とは限りません。
長年使われてきた柱や梁、建具、思い入れのある場所など、今あるものを活かしながら、傷んだ部分を直し、これからの暮らしに合う形へ整える方法もあります。
建物の状態やご家族の暮らし方、ご予算を伺いながら、
「残せるものはないか」
「もっと使いやすくできないか」
「無理のない工事方法はないか」
を大工の目線で考え、ご提案することを大切にしています。
工事を進める際も、内容や費用をできる限り分かりやすくお伝えし、ご納得いただいたうえで進めてまいります。
木の温かみを暮らしの中へ
新杢創では、杉や桧などの無垢材を使った住まいづくりにも力を入れています。
木は、同じ種類であっても、一枚一枚の木目や色合いが異なります。
年月とともに少しずつ色合いが変化し、使うほどに味わいが深まっていくことも、無垢材ならではの魅力です。
床全体を無垢材にする大きな工事だけでなく、
● リビングの壁一面に木を張る
● 玄関に木のアクセントを加える
● 無垢材で棚やカウンターをつくる
● 暮らしに合わせた収納を製作する
といった、部分的な工事も行っています。
木を少し取り入れるだけでも、お部屋の雰囲気は大きく変わります。
既製品だけでは出しにくい温かみや、その住まいならではの表情を大切にしながら、一つひとつ丁寧に形にしていきます。
新杢創という名前に込めた思い
新杢創という名前には、古き良きものや職人の技術を大切にしながら、木の新しい可能性と、これからの暮らしを創っていきたいという思いを込めています。
新しい材料や便利な設備を取り入れながらも、昔から受け継がれてきた大工の技術や、手仕事の良さを忘れない。
その家に暮らす方にとって、本当に必要なものを考え、長く大切にしていただける仕事をしていきたいと思っています。
住まいのお困りごとをご相談ください
新杢創では、大規模なリフォームやリノベーションだけでなく、住まいの小さなお困りごとにも対応しています。
例えば、
● 床が沈む、歩くと音がする
● 壁や天井が古くなってきた
● 和室を使いやすい洋室に変えたい
● 収納を増やしたい
● キッチンや浴室、トイレを新しくしたい
● 古い家の柱や梁を活かしたい
● 木を使った温かみのある部屋にしたい
● 店舗や事務所を改装したい
といったご相談を承っています。
工事をするかまだ決まっていない段階でも構いません。
「一度、家の状態を見てほしい」
「どのような方法があるのか知りたい」
というご相談から、丁寧にお話を伺います。
これからブログでお伝えしていくこと
今後、このブログでは、
● リフォームやリノベーションの施工事例
● 工事前と工事後のビフォーアフター
● 無垢材を使った住まいづくり
● 古い家を改修する際のポイント
● 大工の仕事や現場の様子
● 住まいを長持ちさせるための工夫
などをご紹介していく予定です。
完成した姿だけでなく、どのような考えで工事を行ったのか、どこに工夫したのかも、写真とともにお伝えしていきます。
広川町・八女市・筑後市・久留米市周辺で、住宅リフォームや住まいの修理、大工工事をご検討の方は、どうぞお気軽に新杢創へご相談ください。
これから、このホームページを通して、新杢創の仕事や住まいづくりへの思いを少しずつお届けしてまいります。
今後とも、新杢創をよろしくお願いいたします。

ホームページを公開しました!

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今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。